研究概要 |
2007年度の調査概要とその成果は以下の通りである。第一部の活動としては,アメリカ合衆国ニューヨーク・パブリック・ライブラリ,バーク・コレクションでの調査と,。ハーバード大学・サックラー美術館における調査(小嶋菜温子・武笠朗・稲本万里子・青木慎一),第二部の活動としては,アイルランド・ダブリンのチェスタービーティ・ライブラリィにおける調査(小嶋菜温子・小峯和明・渡辺憲司・加藤睦・安原真琴・宮腰直人・小林光寿)を軸とするものである。第三部の活動としては,加藤定彦・稲葉有祐による国内関連調査を含めた調査活動を行った。それらの活動の成果にともない,諸調査活動において収集した資料のテーダベース化と分析をも行った。2006年度から継続する,アメリカでの調査を主軸としてきた調査活動に加えて,2007年度からはさらにヨーロッパでの調査活動をも行うことにより,最終年度の2008年度の調査活動に向けての資料収集と解析の蓄積を重ねることに成果を見出すことができている。分野別に見ると,研究代表者以下,研究分担者の各担当分野(古代・中世・近世の韻文・散文にわたる)において,ひろく日本の王朝文芸の図像的展開を跡付ける作業が継続的に行われるに至っている。また,本科研にわたる-連の研究活動チームによる中間報告として,『源氏物語と江戸文化可視化される雅俗」(小嶋菜温子・小峯和明・渡辺憲司編,森話社)の刊行に向けての作業を並行して行っており,2008年4月刊行の予定に向けての共同作業にも取り組んできている。
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