研究課題/領域番号 |
18320052
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
三神 弘子 早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (20181860)
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研究分担者 |
岡室 美奈子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10221847)
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キーワード | 英米文学 / その他ヨーロッパ語系各国文学 / アイルランド / サミュエル・ベケット / フランク・カクギネス / トム・マーフィー / ベケット・アーカイブ / ティリング・アーカイブ |
研究概要 |
(1)アイルランド演劇の総合的研究:三神弘子は本年度の研究課題として、トマス・マーフィーに見られるベケットの影響に関して研究を進めた。岡室美奈子は、イェイツ、ジョイスらの作品に内在するアイルランドの口承文化の伝統が、ベケットに与えた影響を、ベケットの演劇に見られる反視覚性と聴覚優位の傾向を中心に考察し、この二人の思想をベケットが媒介する役割を果たしているのではないかという仮説の検証をおこなった。 (2)アイルランド演劇アーカイブズの構築とデータベース化:ベケット関連資料に関しては、イギリスのレディング大学にあるベケット・アーカイブズの資料の電子化を推進した。また、現代アイルランドを代表する劇作家フランク・マクギネスに関するティリング・アーカイブの電子化、データベース化を推進した。 (3)<国際サミュエル・ベケットシンポジウム 東京2006>の開催:平成18年9月29日〜10月1日までの3日間、早稲田大学において、早稲田大学21世紀COEプログラム「演劇の総合的研究と演劇学の確立」と日本サミュエル・ベケット研究会が主催した<国際サミュエル・ベケットシンポジウム東京2006>の開催、運営に全面協力した。基調報告者でアイルランド文学の第一人者の、ダブリン大学トリニティ・カレッジ教授テレンス・ブラウン氏の招聘を一部補助し、ニュージーランド、オタゴ(Otago)大学のクリス・エイカリー氏、英国ケント大学のシェイン・ウェラー氏を招聘した。招聘した研究者も参加した集中セミナーを企画し、若手研究者にも参加を呼びかけ、日本におけるベケット研究の水準向上に大きく貢献した。
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