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2009 年度 実績報告書

南北朝楽府の多角研究

研究課題

研究課題/領域番号 18320057
研究機関広島大学

研究代表者

佐藤 大志  広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90309625)

キーワード楽府 / 『隋書』音楽志 / 南北朝 / 制度 / 雅楽
研究概要

本研究では、文学・歴史・思想・音楽などの各領域の研究者が協力分担し、幅広い領域の知見を結集することによって、南北朝期の楽府と楽府詩の問題を、多角的な視点から解明することを企図した。その具体的な検討課題として、本研究では『隋書』音楽志の詳細な分析と訳注の作成を重点的に行い、その分析と検討を踏まえた上で、研究協力者がそれぞれ六朝から唐にかけての楽府関係資料の収集、楽府詩の創作面・表現面からの研究、楽府の思想的背景の研究、楽府の音楽的側面の研究などを進めた。
本年度は、計画では前年度終了予定であった隋王朝の雅楽改革の実態を明らかにすることに加えて、新たに隋王朝が俗楽を整備する過程についても考察を加えることができた。具体的には『隋書』音楽志(下)の隋王朝の雅楽改革及びそれに続く俗楽に関する部分を中心に本文校訂と訳注作成を行い、その訳注の検討を通して、晴王朝が陳王朝攻略によって南朝旧来の雅楽及びその制度を手中に収めた後、北朝側の系譜と南朝側の系譜を整理・統合していった過程を明らかにしたこと、また隋王朝開国時期に俗楽がどのように整備されたのかを明らかにしたことが、本年度の成果である。『隋書』音楽志の邦訳は初めての試みであり、その詳細な注釈は隋以前の中国音楽の歴史や制度を理解することを可能にし、更に唐以後の音楽や文学に関する研究及び日本の雅楽研究にも有益な情報を提供するものである。
なお、『隋書』音楽志の本文校訂と訳注の検討結果は、「『隋書』音楽志訳注稿(五)」と題して、学術雑誌『中国学研究論集』に掲載し、その成果を公表する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 『隋書』音楽志訳注稿(五)2011

    • 著者名/発表者名
      大形徹・林香奈・柳川順子・佐竹保子・川合安・狩野雄・佐藤大志・長谷部剛
    • 雑誌名

      中国学研究論集

      巻: 26(掲載決定)

  • [雑誌論文] 『隋書』音楽志訳注稿(四)2010

    • 著者名/発表者名
      長谷部剛・山寺三知・佐藤大志・釜谷武志
    • 雑誌名

      中国学研究論集

      巻: 24 ページ: 1-53

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公開日: 2012-07-19  

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