研究課題
1.研究打ち合わせ会議の開催本研究の発足にあたり、東京で打ち合わせを行った。これには研究協力者として永山ゆかり(北海道大学スラブ研究センター研究員)も参加して、カムチャツカのツングース語の状況について情報交換を行った。本年度は、これまでの資料の蓄積のある沿海州・アムール地域の言語を中心として、テキスト化を進めることとした。2.海外実地調査による資料収集夏休み期間を利用して、代表者・分担者それぞれが沿海州・アムール地域での実地調査を行った(分担者の調査費は別途科研費による)。対象となった言語はウデヘ語、ナーナイ語、ウリチ語であり、これまでの採集資料の分析確認とあらたな資料の採集を行った。3.研究会開催とコーパス作成準備10月初めに北海道大学で津曲が主催した北方言語研究会において、風間が研究発表を行った。この研究会では他にもツングース語に関する研究発表があり、有意義な研究交流の場となった。また、この機会を利用してコーパスのフォーマット統一等について協議し、さしあたり共有できるデータを交換することとした。これを受けて、それぞれでコーパス作成の準備作業を進めた。風間は現在自分の手持ち資料のUNIコード化を進めている。同時に、ロシアでの既刊テキストのうち、コーパス化すべきもののリストを作成し、リストにあがったものの電子化も順次進めている。津曲はウデへ語資料の整理分析を進めるとともに、池上二良・北海道大学名誉教授採集のウイルタ語資料の電子化の作業にとりかかった。4.研究成果の刊行と現地還元これまでの調査研究の蓄積があったので、本研究としては初年度ながら5冊のテキスト集を刊行することができた。津曲編のウデへ語自伝テキストについては、9月と3月の調査時に現地に持参し、著者と現地教育機関等に配布した。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (6件)
環北太平洋の言語(津曲敏郎(編))(北海道大学大学院文学研究科) 14
ページ: 159-166
ページ: 103-118
Manchu Studies in Honour of Giovanni Stary (A. Pozzi, J. Janhunen, M. Weiers (eds.)) (Harrassowitz Verlag.)
ページ: 225-233
環北太平洋の環境と文化(北海道立北方民族博物館(編))(北海道大学出版会)
ページ: 134-143
言語研究におけるコーパス分析と理論の接点(敦賀陽一郎 他(編))(東京外国語大学大学院地域文化研究科)
ページ: 95-108