研究課題
1)平成19年度は、平成18年度に続き文処理についての研究を進めた。記憶課題遂行中の脳活動と、文理解課題遂行中の脳活動を比較し、文処理に特異的に反応する脳領域は存在せず、文理解は単に記憶システム上でなさえる認知処理でしかないとした。この実験結果は、一応、IEICE Technical Reportとして公にしたが、最近NATUREから不採用の通知をもらった如く,まだ海外では出版されていない。目下SCIENCEへの投稿準備を行っているところである。2)上記の研究執筆活動と並行して、単語の区切り(segmentation)を司る脳領域を見つけるための実験結果を海外の学術雑誌(例:NeuroImage)に投稿すべく、努力した。この実験結果も一応は平成19年6月シカゴで行われたHuman Brain Mapping国際学会で発表し、その内容は、NeuroImage36/Supplement1として公にしてある。3)さらに、modificationおよびpredicationは語彙情報なのか、あるいは統辞的な情報として処理されるのかを調べる実験も行い、これも一応シカゴでのHuman Brain Mappingで発表し、NeuroImage36/Supplement1として、また、日本認知科学会第24回大会発表論文集で公にしてある。これも、海外の専門雑誌(例:NeuroImage)投稿をめざし執筆活動中である。4)その他、平成19年度中にformulaicityをテーマとし実験を行う予定であったが、これは理論的な問題に遭遇し、まだ実験に移すまでには至っていない。5)また、オノマトペにおけるiconicityについての実験をも行う予定であったが、これも平成20年度以降にまで延びる大きなテーマとなりかけている。6)以上が平成19年度の研究活動の主なものであるが、目下欧米の優れたjournalsに投稿すべ努力している。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (1件)
日本認知科学会第24回大会発表論文集 24
ページ: 160-165
IEICE Technical Report TL2007-9
ページ: 89-92
NeuroImage 36(Supplement 1)
ページ: 89M-PM
ページ: 104M-PM
ページ: 124M-PM