平成20年度は、宮本正夫が率いる言語グループは平成19年度に続き単語処理・文処理についての研究を進め、ホルヘ・リエラが率いるメソドロジー・グループはEEGとfMRIの融合脳計測システムに直接かかわるメタボリズムの問題について理論・実験的な研究を進めた。言語グループの研究成果は以下の如くである。 1) 単語処理に関して、語彙範疇(Parts-of-classification)の分別が脳内でユニークなneuronal substrateを持つものか否かをテーマとし、実験を行い、その成果を学会論考集の論文として書き上げた。 2) 平成19年度に続き作業記憶と文処理の脳内での相互関連性に関する研究を進め、国内での学会論文の形にした。海外の三流専門雑誌に出版すべく目下勢力を注いでいる。 3) 更に、Modification vs. Predicationのテーマに付いての実験の成果も学会論考集の論文として出版し、目下、海外の雑誌出版を目指し投稿準備を行っている。 4) Phrasal segmentationの実験研究の成果も海外での出版を目指し投稿準備を行っている。メソドロジー・グループの研究成果は以下の如くである。 共同研究者としてこのグループを率いるホルヘ・リエラは、EEGとfMRIの同時計測の理論的背景となるメタボリズムに関する基礎研究を積極的に進めている。それに関する最新の脳科学情報を手に入れる為平成21年2月にドイツのマックス・プランク研究所を訪れた。また研究成果の一旦をInternational Conference on Biomagnetism 2008で発表した。更に言語処理の脳科学的研究において欠かせない「聴覚野のモデル化」でも研究を進めた。その研究成果の一旦を10th International Conference on Cognitive Neuroscienceで発表した
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