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2006 年度 実績報告書

琉球諸方言要地アクセントの緊急調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 18320064
研究機関東京大学

研究代表者

上野 善道  東京大学, 大学院人文社会系研究科, 教授 (50011375)

キーワードアクセント / 与那国方言 / 沖永良部島方言 / 南琉球方言 / 奄美方言
研究概要

南琉球方言は,与那国方言を中心に調査をした。その結果,80歳台の話者でも,平山輝男・中本正智(1964)『琉球与那国方言の研究』(東京堂)から変化が生じていることが分かった。3拍語で言えば,以前は,1.○[○○,2.○[○○]],3.○○○_であったものが,2番目の型の末尾の拍内下降が消えて1番目と同じ○[○○になり,3番目はしばしば語頭が少し高まって発音されるようになっている。1番目の○[○○と2番目の○[○○は,助詞も同じく高くついてその範囲では区別がないが,その後に自立語を付けると高くつくか低く付くかの区別が現われる。助詞なしで自立語を続けても同じ区別が現われる。また,3型アクセントに納まらないように見える音調型も一部記録してあるので,アクセント体系については今後さらに調査をして行く。その他,宮古島方言,波照間島方言でも簡単な予備調査を行なった。
奄美の沖永良部島方言では,和泊町皆川で地元の人が書いた方言集,甲東哲『島のことば 沖永良部島』を使ってその全語彙のアクセントを調べていたが,今期で全部の調査を終えた。そして,すべてのデータを入力して,アクセントの型別に整理をし,資料集の形で3編を公刊した。2拍語までを発表したので,3拍語以降は次期に行なう。
沖縄本島に関しては,内間直仁・野原三義(2006)『沖縄語辞典--那覇方言を中心に--』(研究社出版)の各項目のアクセント表記をパソコンで入力し,その電子化を進めた。まだしばらくかかるが,電子化完了後に整理分析をし,さらに著者に確認調査を行なって,那覇方言アクセントを解明したいと考えている。
日本語のアクセント史を考える上で重要な方言である香川県伊吹島方言は,以前に行なった世代別調査を国際会議で発表し,英文論文として公刊した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] アルファベット頭文字語のアクセント2006

    • 著者名/発表者名
      上野 善道
    • 雑誌名

      城生佰太郎博士還暦記念論集

      ページ: 125-135

  • [雑誌論文] 沖永良部島方言語彙のアクセント資料(4)2006

    • 著者名/発表者名
      上野 善道
    • 雑誌名

      アジア・アフリカの言語と言語学 1

      ページ: 129-157

  • [雑誌論文] 沖永良部島方言語彙のアクセント資料(5)2006

    • 著者名/発表者名
      上野 善道
    • 雑誌名

      東京大学言語学論集 25

      ページ: 249-297

  • [雑誌論文] 日本語アクセントの再建2006

    • 著者名/発表者名
      上野 善道
    • 雑誌名

      言語研究 130

      ページ: 1-42

  • [雑誌論文] Accentual Changes in Progress : The Ibuki-jima Dialect2006

    • 著者名/発表者名
      Zendo UWANO
    • 雑誌名

      Guido Oebel(ed.) Japanische Beitraege zu Kultur und Sprache : Studia Iaponia Wolfgang Viereck emerito oblata

      ページ: 169-176

  • [雑誌論文] 沖永良部島方言語彙のアクセント資料(6)2006

    • 著者名/発表者名
      上野 善道
    • 雑誌名

      琉球の方言 31

      ページ: 1-38

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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