平成21年度は、予定していた研究実施計画にもとづき以下の作業を行った。 (1) 碑文データベースの出版とデータベース化 代表者武内と研究協力者岩尾およびNathan Hillの編集により、包括的な碑文データをモノグラフとして出版し、データベースにも組み込んだ。 (2) 新たなテキストデータの入力作業 武内、岩尾、今枝、西田が新たな文書を入力し、武内と岩尾がテキストの読みを原物で確認する作業を大英図書館において行った。 (3) 各国のコレクションのデータベースとのリンクとデータ取り込み 武内と岩尾が、大英図書館において国際敦煌学プロジェクトのvan Schaikと協議し、データベースの互換作業を行った。 (4) データの言語学的分析と古チベット語レキシコン作成準備 これまで蓄積した言語データを、分担者林と協力して、チベット・ビルマ諸語と比較の上、歴史的・社会言語学的バリエーションを中心に分析した。さらに、文法解析と平行して、古チベット語レキシコン作成の準備を開始した(これは、つぎの科研申請にむけた準備作業でもある)。
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