研究課題
今年度もひきつづき、それぞれが独自に研究活動を行うほか、情報交換や研究の中間報告を主とした研究会をもった。研究会における報告及び質疑応答はアルバイトの大学院生が記録・整理し、研究分担者に配布した。研究会の報告者及び報告タイトルは下記の通りで、この2年間でほぼ研究分担者の全員が報告を行ったことになる。報告を進めていく過程で、<母>と養育機能の結びつきそのものが近代的価値観の所産ではないかという認識が高まってきた。<親>から<父母>への分化がいつおこるか、女性と家長の関係(女性による家長代行)、子供とジェンダーの関係など課題は多い。来年度は議論をさらに深め、報告書の執筆に向けて活動を進めていきたい。5/1(大学コンソーシアム京都):高田京比子「<母>研究と中世イタリア都市」、山辺規子「中世ヨーロッパのregentとしての女性-母」7/7(コープイン京都):沖野真理香「ジェンダーとセクシュアリティで読むD・H・ホアンの『M・バタフライ』、田端泰子「豊臣政権の人質・人質政策と北政所」9/30(コープイン京都):三成美保「ドイツの生殖法制にみる<母>」、京楽真帆子「平安時代の次世代育成」12/23(コープイン京都):河村貞枝「イギリスの男性サフラジスト、イズラエル・ザンクウィルの家族関係を巡って」、長志珠絵「戦後日本における育てられる<男>の表象と<母>機能を巡って」2/23(コープイン京都):栗原麻子「前5世紀アテナイにおける嘆きの母」、島津良子「近世近代移行期の女縁と姻戚-息子(当主)と母の実家、姉妹の嫁ぎ先-」また今年度は12/23にアメリカのパフォーマンス・アーチスト、Don Kwong氏を迎えて「アジア系アメリカ人のパフォーマンス・アートとジェンダー」というタイトルで講演を行ってもらった。
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神戸大学文学部紀要 35
ページ: 35-51
京都橘大学女性歴史文化研究所紀要 16(掲載決定済み)
歴史学研究 833
ページ: 21-30