本研究は、これまで歴史学研究の素材として研究者により利用されてきた歴史史料が有する情報を「歴史情報」としてとらえ、中世史料学研究と中世都市研究の成果を踏まえつつ、歴史情報の蓄積と提供に関わる新たな方法を探りつつ、都市史研究に新たな段階を拓くことを目的としている。具体的には、下記の三点を中心に研究を進める。 (1) 文献史料に対するアクセスの可能性を飛躍的に拡大するための試みとして『現代語訳 吾妻鏡』を刊行する。 (2) ケーススタディーとして中世都市鎌倉を取り上げ、文献史料・考古史料・民俗史料の情報をWEB 上のマップに掲載した鎌倉ヴァーチャルマップを構築・公開する。 (3) 中世都市研究の新たな方法を提案する場として「中世都市研究会」を開催し、その成果を公表する。
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