研究課題/領域番号 |
18320107
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 之雄 京都大学, 法学研究科, 教授 (00203183)
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研究分担者 |
川田 稔 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50140017)
水野 直樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40181903)
大石 眞 京都大学, 法学研究科, 教授 (80138148)
伊藤 孝夫 京都大学, 法学研究科, 教授 (50213046)
浅野 豊美 中京大学, 教養部, 教授 (60308244)
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キーワード | 日本史 / 東洋史 / 政治学 / 公法学 / 基礎法学 / 伊藤博文 / 韓国 / 帝国 |
研究概要 |
本研究は、日露戦争から韓国併合に至る時期に伊藤博文の下で進められた韓国統治について、日本の近代化経験がどのように帝国の形成につながったのかという視角から共同研究を行うことで、日韓の相互理解を深め、歴史認識を共有するための基盤を作ることを目的としている。初年度にあたる本年は、全般的な方向づけと基礎的な史料収集に努めた。 まず、参加者の意思統一を行うため、京都で2回の研究会を開催した。研究会では、参加者全員が各自の研究構想を報告し、活発なディスカッションによって研究全体を貫く分析枠組みを探索すると共に、各自の役割分担に基づいて基礎的史料や先行研究の紹介を行った。研究分担者・共同研究者のディシプリン、国籍が多様であることもあり、この研究会で得られた知見は非常に大きく、今後研究を進めるための確かな基盤ができた。 研究会での成果を踏まえつつ、新たな一次史料の調査、収集、分析も進めた。まず日本では、京都大学などに所蔵されている新聞・雑誌・各種公刊史料の分析を進めると共に、国会図書館、外交史料館、公文書館、山口県文書館、東京大学、法政大学、滋賀大学などで調査を行った。また韓国では、国家記録院、ソウル大学などにおいて未公刊の一次史料の発掘を進めた。これらの調査には、韓国の共同研究者も加わった。さらに、アメリカ、イギリスでも史料調査を実施し、両国の公文書館などに所蔵されている一次史料を収集した。調査状況に関する情報は、密接な連絡によって参加者の間で共有しており、適宜史料を回覧している。 以上の史料収集の成果を活かしながら、各自が論文・著書の執筆を進め、『明治天皇』などの著作が発表された。
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