研究概要 |
平成19年度は,研究代表者および研究分担者のこれまでの個別研究テーマを推進し,総合研究をまとめるために,6度にわたる緊密な討議を重ねて,研究内容の連携をはかった。その過程で1680年代の複数のネットワーク網の結節点となったオランダの重要性を再認識したので,オランダ史研究からの視座を得るために,岡山市,就実大学の桜田美津夫教授と東京国際大学の杉浦未樹准教授を招き,それぞれの研究関心からの1680年代に関する報告を聞き,議論を重ねた。また,ニュージーランド在住のユグノー史家ロビン.グウィン博士を招聘し,1680年代を中心としたユグノー研究に関する研究会を東京と神戸でひらき,またグウイン博士が,港湾都市におけるユグノーの活動に関する報告をおこなったシンポジウム(神戸大学文学部において開催)に協力,参加した。さらに西川は,イギリス,スイス,イタリアにおいて宗派的ネットワークの収集を行う一方,Williamite Universeのディヴィド,オネキンク博士(レイデン大学)およびトニー,クレイドン博士(ウェールズ大学)と共に,平成20年3月に開催予定の「1680年代ブリテン諸島およびオランダに関するシンポジウム」の打ち合わせをおこなった。勝田は,イギリスとアイルランドにおいて研究動向の把握,史料収集につとめた。また大峰は,昨年度に引き続き,フランスに定着したアイルランド,カトリック信徒について,一次史料の整理,分析を行った。
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