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2006 年度 実績報告書

英雄の条件-近現代ヨーロッパにおける軍事英雄観の展開

研究課題

研究課題/領域番号 18320122
研究機関京都大学

研究代表者

杉本 淑彦  京都大学, 文学研究科, 教授 (30179163)

研究分担者 原田 一美  大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (00278566)
川本 真浩  高知大学, 人文学部, 助教授 (20314338)
長井 伸仁  徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10322190)
キーワード国民意識 / 英雄崇拝 / 戦争の記憶 / 帝国主義 / 無名戦士 / モニュメント / パジェント / 偉人
研究概要

杉本淑彦は、これまで取り組んできたナポレオン観研究を発展させ、軍事英雄イメージと、イスラームとの共生を図った大政治家というイメージとの相克・変遷を解明し、それを、紀平英作編『グローバル化時代の人文学 下巻:共生への問い』所収論文「ターバンをかぶったナポレオン」において公表した。
原田一美は、「ヒトラー崇拝」につながる近代ドイツにおける英雄観の変遷を明らかにするために、ワイマル期における「指導者待望」の拡がりについて考察した。とくに第一次世界大戦の軍事的英雄から共和国大統領となったヒンデンブルクに焦点を当てて、ヒンデンブルクに寄せられたドイツ国民の期待はどのようなものだったのか、またそれは、彼の「ヒトラー崇拝」にどのような役割を果たすことになるのかといった問題について検討した。
川本真浩はBritish Libraryで史料調査をおこない、その結果、歴史パジェント(ページェント)で描かれた「英雄」はイングランド史に現れる王や宮廷人など全国的著名人物だけでなく、地域の歴史に根ざした聖職者や著名人もしばしば大きく扱われたことなどを確認した。歴史パジェントの登場によって、それまでとは異なる「英雄」の描かれ方や表象がイギリス社会に出現したということができるだろう。
長井伸仁は、パンテオンの現地調査を中心におこない、設置の経緯および思想的背景、以後こんにちまでに移葬された人物のプロフィール、移葬をめぐる政界内外での議論などについて、新聞など一次史料も利用しつつ検証した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 図書 (1件)

  • [図書] グローバル化時代の人文学 下巻 : 共生への問い2007

    • 著者名/発表者名
      紀平英作(編)
    • 総ページ数
      452
    • 出版者
      京都大学学術出版会

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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