研究課題
本プロジェクトの、"中世における権力構造のヨーロッパ的特質を明らかする"という課題の具体的な追求は、その推進母体である「ヨーロッパ中世史研究会」の活動と相侯って、2007年度も順調に遂行された。初年度(2006年度)当初に「統合と調整」という共通課題を設定し、分担者毎の具体的なテーマを決め、それらのテーマを(1)紛争解決のメカニズム、(2)議会における合意形成のメカニズム、(3)王権の地域統治と統合のメカニズム、の三つに統括して、順次、共同で取り組むことした。2007年度は昨年度に引き続き、(1)のテーマに力点をおくこととし、年度当初以降、隔月の割合で例会を開き、研究会以外からも報告者、参加者を得て、問題点の明確化と共有、新たな視点の導入と深化を図ることができた。特に2007年度には(1)の課題を更に深めるべく、a)外国人研究者の招聘による公開の講演会の開催、b)全国的なシンポジウムを開催した。即ち、a)について国際的に高い評価を得ているC1.ゴヴァール教授(パリ第一大学)を招き4月初旬に東京と京都で講演会を開き、b)については11月下旬に「西洋史研究会」と共催で、(1)の課題でシンポジウムを東京で開いた。いずれも盛会で、内容的にも所期の目標を達成することができた。2007年12月以降は定例の研究会をベースに、2009年、2010年に予定されているシンポジウムと論集の刊行に向けて(2)、(3)のテーマに取り組んでところである。なお、2007年度も科研予算を有効に活用し、活発に文献・史料の収集が行われた。海外での史料収集においても所期の成果を挙げることができた。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) 図書 (5件)
人文学報(首都大学東京) 400号
ページ: 1-23
Studies in Medieval History(The Haskins Society Journal, Japan) Vol.3
ページ: 29-35
歴史学研究 833号
ページ: 2-12
青山史学 25号
ページ: 41-69
Zeitschrift fur Sttats- und Europawissenschaften Vol.5-3/4
ページ: 335-357
Journal of Western Medieval History(The Korean Society for Western Medieval History) 20
ページ: 215-240