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2008 年度 実績報告書

鏡笵の調査による東アジアの銅鏡製作技術と流通に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18320133
研究機関奈良県立橿原考古学研究所

研究代表者

清水 康二  奈良県立橿原考古学研究所, 埋蔵文化財部, 主任研究員 (90250381)

キーワード斉国故城 / 草葉文鏡 / 山字文鏡 / 鏡笵 / 笵 / 鋳型 / 多鈕鏡 / 高錫青銅
研究概要

今年度は斉国故城出土鏡笵に関して中国版成果報告に続き、日本語版成果報告として『鏡笵-漢式鏡の製作技術-』(八木書店)を刊行した。この成果報告はカラー写真を用い、資料集として使用の便宜を図ると共に、日中両国の研究者が、共同研究で討議した内容を研究論文として掲載している。
その他には日本の研究機関等に所蔵されている鏡笵の調査報告を主とした『鏡笵研究IV』(奈良県立橿原考古学研究所)を刊行した。この報告書の刊行によって、ほぼ日本国内等で調査可能な鏡笵を調査することができた。基本的には、現在日本列島で出土している土製鏡笵は踏み返し技法を用いて製作された鏡笵である可能性が高いことが判明した。
資料調査としては、大韓民国国立扶余博物館の協力を得て、多鈕鏡を中心とした異形青銅器の製作技術を日韓共同でおこなった。研究成果は日韓共同のシンポジウム等で発表することを計画している。また日本列島の青銅器製作技術との比較のため、島根県荒神谷遺跡出土青銅器、奈良県新沢500号出土八手葉形銅製品、鳥取県古郡家出土八手葉形銅製品の調査をおこなった。その他、青銅鏡と共通する高錫青銅器製作技術との比較のため、韓国、インドにて青銅鏡製作工房と青銅器の調査をおこなった。
その他の研究としては、斉国故城出土鏡笵の黒色化に関する科学分析をすすめ、黒色化の理由について一定の成果を提出した。また鏡笵の被熱温度についても研究を進めている途中である。研究の最終年度はこれまで明らかになった研究成果を公開することが中心となる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 三角縁神獣鏡とその性格2008

    • 著者名/発表者名
      清水康二
    • 雑誌名

      明治大学考古学研究室(編)『地域と文化の考古学II』六一書房

      ページ: 141-150

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 鏡范面の金属鋳込みに伴う化学変化の研究(1)臨シ斉国故城出土の漢代鏡范について2008

    • 著者名/発表者名
      田賀井篤平・三船温尚・清水康二
    • 雑誌名

      アジア鋳造技術史学会誌FUSUS 1

      ページ: 23-32

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 鏡范面に見られる黒色皮殻についての研究 その22008

    • 著者名/発表者名
      田賀井篤平・白雲翔・三船温尚・韓偉東・清水康二
    • 雑誌名

      アジア鋳造技術史学会研究発表概要集 2

      ページ: 5-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 鏡范面に見られる黒色皮殻についての研究 その22008

    • 著者名/発表者名
      田賀井篤平, 白雲翔, 三船温尚, 韓偉東, 清水康二
    • 学会等名
      アジア鋳造技術史学会
    • 発表場所
      福岡市埋蔵文化財センター
    • 年月日
      2008-09-21
  • [図書] 鏡笵-漢式鏡の製作技術-2009

    • 著者名/発表者名
      菅谷文則, 白雲翔, 監修, 三船温尚, 清水康二, 編
    • 総ページ数
      388
    • 出版者
      八木書店
  • [図書] 鏡笵研究IV2009

    • 著者名/発表者名
      清水康二, 三船温尚, 編
    • 総ページ数
      84
    • 出版者
      奈良県立橿原考古学研究所

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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