研究課題/領域番号 |
18320134
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石川 義孝 京都大学, 文学研究科, 教授 (30115787)
|
研究分担者 |
落合 恵美子 京都大学, 文学研究科, 教授 (90194571)
矢ケ崎 典隆 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30166475)
西原 純 静岡大学, 情報学部, 教授 (30136626)
井上 孝 青山学院大学, 経済学部, 教授 (10211749)
アビラ・タピエス ロサリア 甲南大学, 文学部, 准教授 (20340903)
|
キーワード | 国際結婚 / 外国人 / エスニック・マイノリティ / 国際人口移動 / 共生 |
研究概要 |
2007年度の研究の成果は、以下のようにまとめられる。 まず、現代日本における国際結婚の地域性に関しては、主に性比(男女別人口の違い)の空間的不均衡という観点から、都道府県別あるいは市区町村別の地図の作成を通じた分析を加え、この性比不均衡が有力な原因となっていることを明らかにした。 また、当初予定していた国際結婚カップルへのアンケート調査は、当事者の本音をアンケートによって必ずしもうまく引き出せないこと、代表性を確保しつつ一定数の被験者を確保する適切な方法をなかなか見いだしないこと、などの問題点も浮かび上がった。そのため、これに代わる方法として、関係者への面接調査を試みることにした。具体的な対象は、日本人とブラジル人との国際結婚カップルや、国際結婚の仲介業者である。特に、仲介業者は、日本を舞台としたかなりの割合の国際結婚を実現しており、それだけ貢献が大きいと推察されるにもかかわらず、その詳しい実態がこれまで不明であった。そのため、まず複数のデータソースを用いて該当業者を特定し、その一部に面接調査を行った。研究に必要なサンプル数(20業者)に対する面接は既に終えており、今後その分析を進める予定である。 なお、国際結婚の実態は、当初予想した以上に多様であることが判明した。そのため、こうした多様性に目を向けるために、上記以外の方法にも積極的に取り組んだ。具体的には、国際結婚をしている海外在住の日本人女性による語りや、国際結婚を扱った文芸作品の分析を実施し、有効な分析方法であることを確認した。さらに、国際結婚カップルの年齢差に関する計量モデルの作成も試み、経験的データによる検証作業をスタートさせた。
|