研究課題/領域番号 |
18330008
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
松井 幸夫 関西学院大学, 司法研究科, 教授 (30135892)
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研究分担者 |
倉持 孝司 甲南大学, 法学研究科, 教授 (00153370)
元山 健 龍谷大学, 法学部, 教授 (80116285)
愛敬 浩二 名古屋大学, 法学研究科, 教授 (10293490)
江島 晶子 明治大学, 法務研究科, 教授 (40248985)
柳井 健一 関西学院大学, 法学部, 教授 (30304471)
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キーワード | ウエストミンスター・モデル / 立憲主義 / イギリス憲法 / 憲法改革 / コモンウェルス |
研究概要 |
研究課題に対応した研究分担者の各分担テーマの研究を進めるとともに、本科研の研究組織全体での研究の進捗状況の確認、各分担研究の成果の報告と議論による本研究の進展を図るために、合宿研究会をはじめとする共同研究会を開催し、本研究の主対象であるウエストミンスター・モデルをめぐる動向を把握するために、イギリス及びニュージーランドでの調査を行い、本科研最終年度の次年度に向けて研究を着実に進展させた。 前年度に引き続いて8月に開催した合宿研究会(淡路島)では、本科研メンバー13人中12人が参加するとともに研究協力者5名の参加を得、分担者は各分担テーマにつき、協力者は関連テーマについて全員が報告し活発な議論が行われた。とくに本研究課題に密接に関係する「コモンウェルス立憲主義」(違憲審査制とは異なった憲法をめぐる司法と立法との対話構造)の概念について情報の交換と議論が行われたことは、本研究の共通の課題と内容を深めるための大きな成果であった。 このほか4月には、イギリスのテロ法制とそれをめぐる司法の対応についての研究会を開催し(関学)、5月の春期学会時には、研究協力者から「共和主義憲法論」についての報告を受けて議論する研究会を行い(東京)、秋期学会時には各分担者の研究状況と情報を交換する会合をもった(高松)。 また、イギリスのブレア首相の退陣、ブラウン新首相の就任と新たな「憲法改革」構想という事態を受け、その動向を調査するためのイギリス調査を行い、ニュージーランドについては、昨年の成果を踏まえ、ウエストミンスター・モデルからの離脱傾向の根底にある先住民族との間のワイタンギ条約(1840年)をめぐる諸問題に重点をおいて、多元的な社会を前提としたコモンウェルス国家の憲法構造を調査し、次年度の研究に向けての大きな成果を得た。
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