研究課題/領域番号 |
18330013
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大塚 裕史 神戸大学, 法学研究科, 教授 (40304290)
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研究分担者 |
上嶌 一高 神戸大学, 法学研究科, 教授 (40184923)
宇藤 崇 神戸大学, 法学研究科, 教授 (30252943)
橋爪 隆 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 准教授 (70251436)
嶋矢 貴之 神戸大学, 法学研究科, 准教授 (80359869)
池田 公博 神戸大学, 法学研究科, 准教授 (70302643)
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キーワード | マネーロンダリング / 国際捜査共助 / 司法取引 |
研究概要 |
代表者・分担者において、国際化の動向を踏まえつつ、刑法・刑事訴訟法の基本原理の検討作業を進める一方、分担者間の共同研究により、異なる領域に係る問題点について複眼的な視座に立って検討する機会を得たことで、複数領域の研究者を擁する本研究の特色を発揮することができた。 まず、計画に述べた国際化対応刑事立法の研究の一環として、実体法の側面に関しては、国際的なマネーロンダリング規制とも関連付けた形で、詐欺罪をめぐる議論及び判例の展開について、分担者・上嶌が検討を加えた成果を公表した。また、手続法の側面に関しては、外国において存在するが、我が国においてまだ導入されていない捜査手法を、法律上規定するに当たり検討すべき事項について、「司法取引」を題材として分担者・池田が行った検討の結果を公表した。このほか、他国で得られた証拠の証拠能力に関する検討を分担者・池田が行い、本研究組織の構成員と、その他の研究者、さらには裁判官、検察官が参加する研究会でその成果を報告し、有益な知見を得た。これらはいずれも、国際化に向けた立法的対応を検討するための有益な基礎を提供するものである。 さらに、分担者・上嶌および宇藤が、他研究機関に所属する研究者をも交えて、「不可罰的(共罰的)事後行為」という、実体法・手続法にまたがる問題領域について検討を加え、その成果は既に公表されている。また、分担者・宇藤は、実務家との間で公判前整理手続をテーマとする共同研究を主宰した。こうした、専攻分野、組織を超えた共同研究の場を通じて、国際的な問題に対する実体法的、手続法的対応を検討する際の基礎となる、有益な経験および知見を獲得した。
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