研究課題
基盤研究(B)
1980年代後半以降の東アジア諸国の高度経済成長に注目して、世界銀行による『東アジアの奇跡』においては、東アジア諸国の経済発展過程における経済テクノクラートの役割やそれを中心とした制度の強靱性などが指摘され、大きな注目を集めた。しかし、その後経済政策の民営化の促進の他、各国では民主化の動きが過疎するなど、経済官僚を取り巻く環境は大きく変化した。このため、本研究では、こうした新しい政治経済環境の下で、経済テクノクラートの変容する役割に注目した。まず、本研究では、これまで欠落していた東アジア諸国の経済政策策定と決定過程に関して、そのメカニズムと経済官僚の役割が明確にされた。次ぎに、これらの経済官僚に関する社会的バックグランウンド(教育歴、職歴など)に関する基礎データの総合的な収集と整理が行われた。これらの作業を通じて、各国の経済計画策定・実行機関とそれを支える官僚機構の強靱さと98年経済危機における役割の変容が明らかになった。しかし、その方向性は必ずしも一様ではない。インドネシアのように、いったん弱体化したものの、近年かつてのように強化された国もあれば、マレーシアのように経済危機を契機により集中化した国も見られた。
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中央公論 124号
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