研究概要 |
1.準備会議・ワークショップ・研究打合せの開催 (1)2006年7月1-2日,9月27-29日,2007年3月17-18日および3月29-31日にドイツ,オランダおよび国内から研究者を東北大学経済学研究科に招聘し準備会議を開催した.そこでMEGAII/13巻の事項索引作成上の問題点について議論し,種々の疑問点の解決を見た. (2)2006年11月24-27日にベルリンのベルリン・ブランデンブルク・科学アカデミー(以下BBAWという)においてワークショップを共同開催した.そのさいMEGA第II部の未公刊(II/4.3,II/11,II/13)に関して,その編集者であるC-E.フォルグラーフおよび大村泉からテキスト情報の提供を受け,併せて索引作成上の問題点の洗い出しを行った.またBBAWのデジタル化プロジェクトの主要メンバーであるR.ロートと索引のデジタル化についてシステムの技術的詳細について調整を図った. (3)2007年3月21-25日にかけてBBAWにおいて研究打合せを行った.そのさいC-E.フォルグラーフとII/11の索引作成の最終的調整を行った.またR.ロートとの打合せにおいては,デジタル索引システムの試験的稼動を実施し,その結果を分析した. 2.デジタル統合索引の作成要綱の作成 上記のBBAWとの協議の積み重ねの結果,共同の作業方針として「作成要綱」に合意した(後掲第2雑誌論文).要綱によれば,デジタル統合索引は次のようなスキームに沿って行われる。すなわち 1)XMLファイルによるテキストのデジタル化,2)Excelファイルによる索引データの作成,および3)索引データとテキストのリンク・HTML表示である. 3.上記の作成要綱に基づき,まず2)に関して,新たにII/11巻の索引データをExcelファイル形式で作成した.その成果はまもなくII/11の刊行という形で公表される.さらに既刊のII/12についても本プロジェクトに組み入れるために,上記要綱にしたがってExcelファイル形式で索引を作成し直した.なお1)については,プロジェクト開始当初はOCRによるデジタル化を計画し,それにしたがってWordファイル形式でのデジタル化は完了した.しかし上記作成要綱において,テキストの構造化と表示を分離できる点で,XMLファイル形式でのデジタル化が優れているという結論に達し,改めてXMLファイル形式でのデジタルテキストを今後作成し直すことにした.
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