研究課題/領域番号 |
18330038
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
姫野 順一 長崎大学, 環境科学部, 教授 (00117227)
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研究分担者 |
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70202207)
若田部 昌澄 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (00240440)
深貝 保則 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (00165242)
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キーワード | ブリテン帝国 / 帝国デザイン / リーダーシップ / 帝国の統合 / 経済思想 / 覇権の移行 |
研究概要 |
本科研の3年度になる平成20年度は、深貝が研究成果の一部としてイギリスのHETでアイルランドと帝国の経済思想し、また雑誌論文として熊谷の重商主義形成期の経済思想、若田部のアメリカの経済思想の研究成果が公表された。また堂目は本科研の研究成果の一部として図書『アダム・スミス『道徳感情論』と『国富論』の世界』を出版して、スミスの帝国に関する研究の足がかりを得た。 さらに本年は科研による研究成果を英文の著書として刊行する方向を確認し、日本側の研究集会を実施するとともに、イギリス側から海外共同研究者のピーター・ケイン(シェフィールド・ダラム大学)、オイジニオ・ビアジーニ(ケンブリッジ大学歴史学部)を再度招聘し、ケイン教授からはイギリスにおける急進主義の伝統と帝国のマネジメントとの関連についての問題提起を受け、ビアジーニ博士からはグラッドストーンからチェンバレインにいたる自由主義的帝国主義の政策と思想の変化の問題提起を受けて、上記日本側の研究の進展とすり合わせ、帝国のマネジメントと経済思想の関連の問題群の確認、帝国の歴史研究の新潮流の咀嚼、帝国と社会統合にからむ政治経済的な「言語」の整理、'Great Britain'の変容、自由主義および社会主義言語の変化、多様な社会統合といった問題群を検討した。 また、今後の本科研の研究成果の集約方向として、科研のメンバーおよび海外協力者と共同で海外の出版社から英文論集を出版することを確認し、その編集における部の構成、章別の構成を検討した。そのなかで英文論集は第1部を帝国の領土、植民、社会統合とし、第2部をブリテン帝国の戦略交渉とすることがおおむね確認された。
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