研究課題/領域番号 |
18330070
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
須齋 正幸 長崎大学, 経済学部, 教授 (40206454)
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研究分担者 |
藤田 渉 長崎大学, 経済学部, 教授 (30264196)
福澤 勝彦 長崎大学, 経済学部, 教授 (00208935)
森保 洋 長崎大学, 経済学部, 助教授 (10304924)
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キーワード | AHP / マーケットセンチメント / 投資行動バイアス |
研究概要 |
本年度は当初の研究計画に従い、個別ディーラーの行動特性を把握するための基礎調査および仮説構築を進めるとともに、実証研究に用いるためのデータベースを構築した。 個別ディーラーの行動特性を把握するための準備として、須齋を中心として、ロイヤルバンクオブスコットランド、福住氏の協力の下、東京外国為替市場のディーラー数人に対してヒアリングおよび試験的な調査を実施した。また海外市場については本年度はロンドン市場をその対象として、ロンドン市場の為替ディーラーに対してヒアリング調査を行った。これらの調査から、市場に予想されない情報がもたらされたときは常時情報交換を行っているディーラー仲間の意見を重視しているという特性が明らかになった。また、個別投資主体のリスク認知特性については、国内機関投資家のファンドマネジャーを対象としたアンケート調査の結界を利用して分析を進めている別の研究プロジェクトの成果を援用し、為替ディーラーのリスク態度に対する特性を分析する予定である。 実証分析に用いるためのデータベースの構築については、ディーラーの取引行動をトレースするために、為替レートの電子ブローキングシステムであるEBS(Electronic Broking System)より円ドル、円ユーロ、ドルユーロをはじめ、主要国通貨間の1秒間隔の取引データを購入した。外国為替市場では物理的な取引所が存在しないため、これまでは取引データを用いた研究は極めて限定的であった。次年度以降はこの取引データを分析可能なデータに加工し、実証研究を進める予定である。
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