研究課題
本年度は、投資行動バイアスに関して機関投資家のリスク認知と投資行動について分析を進め、海外の学会においてその結果を報告してきた。そこでは、リスクの認知に整合性が見られない機関投資家が存在すること、またそのような投資家はディスポジション効果が有意に高い事が明らかとなった。またリスク認知が整合的な投資家は投資判断や投資戦略に自信を持ち、自己を信じて投資を行っているという傾向が明らかとなっている。為替レートの変動特性に関する実証分析においては、これまで利用が出来なかった為替レートの実際に取引された値を用いるとともに、それに対応する取引量を含むデータセットを構築し、それらを用いて市場への情報流入と為替レートのボラティリティの関係を分析した。これまでの研究では取引量が為替レートの変動特性の源泉であること、しかしオーダーフローの影響はそれ以上に大きい事が示されてきたが、ここでは取引量の影響がオーダーフローの影響をドミネイトすることが示されている。これまでのデータと比較し、このデータセットは市場全体をカバーするとともに、4年間の高頻度データという長期にわたるものであることを考慮すると、これまでの研究成果に対してより一般的な外国為替市場の特性を明らかにしたものと考えられよう。
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