研究課題/領域番号 |
18330071
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷部 弘 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50164835)
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研究分担者 |
佐藤 康行 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40170790)
國方 敬司 山形大学, 人文学部, 教授 (70143724)
柘植 徳雄 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (80281955)
高橋 基泰 愛媛大学, 法文学部, 教授 (20261480)
山内 太 京都産業大学, 経済学部, 助教授 (70271856)
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キーワード | 村落共同体 / 共同性 / 上田 / 蚕種業 / 市場経済化 / 割地制度 / 村落的まとまり |
研究概要 |
今年度は、それぞれ以下のような研究実績をあげた。 1 上田市上塩尻村の実態調査研究について。 (1)最大の実績は、佐藤隆一家蔵の藤本家文書を発見し、佐藤隆一家の協力を得て東北大学経済学研究科経済資料室へ寄託をうけたことである。『日本蚕糸業史』等で高名な藤本善右衛門家は、村内最大の蚕種家であると同時に、佐藤一族の総本家であり、その文書群は、近世〜近代の多方面にわたる文書資料を含んでおり点数も数千に及ぶ。従来、同村の研究に用いられていた諸家文書(佐藤家・原家・馬場家・山崎家等の文書)では不分明であった上塩尻村落の実態を詳細に明らかにすることが可能となる。3月末に寄託を得たため、資料の整理・撮影作業は2007年度に継続し、多くの研究成果が期待される。 2 岩手県紫波郡矢巾町旧煙山村の研究について (1)東北大学に所蔵されている煙山村実態調査関係の基礎資料の整理を実施した(経済資料室保管のマイクロフィルムおよび寄託資料)。(2)実態調査報告書『村落構造の史的分析』(1958)の総合的な研究会を実施し、その実証研究の成果と問題点および課題について現在の研究水準から検討を行った。報告の内容は2007年4月現在、とりまとめ中であり、5月半ばをめどにHPにて公表する予定である。 3 新潟県西蒲原郡割地村落調査について 新潟県立資料館および東潟町(町役場・公民館)その他の資料調査を実施し、割地村落に関する良好な近世村方資料を複数確認中であり、調査は次年度に持ち越すことにした。 4 研究成果の学会発表等について 上塩尻村の研究成果は、日本村落研究学会大会(11月4日於愛知県)において長谷部・高橋・山内および大学院生の小山幸嗣が「村落的まとまり」を共同テーマとしてジョイント報告を実施した。また、地元への研究成果還元プログラムとして「上塩尻今昔の会」で研究成果発表会を開催した(2006年9月30日会員12名参加)。
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