本研究は、近現代日本における人々の生活様式とそれを取り巻く社会環境の歴史的展開を解明し、生活し易い環境の維持につながる知見を得ることを目的としており、社会環境の相違を最も明確に示すのが、都市と農村であったとの認識から、その比較を重視した。 そこで、研究組織を都市班と農村班に分け、そのなかで人々の生活様式を主に分析する担当とそこで形成された社会環境を主に分析する担当に分けた。 具体的研究計画は、各研究メンバーによる生活様式と社会環境に関する個々の事例研究の総合化・体系化、20世紀前半の日本の生活様式と社会環境に関する文献資料の学際的研究、の2点からなり、文献資料として「郡是・町村是」資料、6大都市の社会調査報告書、政府が行った家計調査報告書、京都大学が行った農家経済調査報告書を取り上げることとした。
|