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2006 年度 実績報告書

18世紀イギリス都市における市民的社交圏の形成-地域社会、消費文化、貧困-

研究課題

研究課題/領域番号 18330075
研究機関早稲田大学

研究代表者

中野 忠  早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90090208)

研究分担者 道重 一郎  東洋大学, 経済学部, 教授 (40239273)
菅原 秀二  札幌学院大学, 人文学部, 教授 (40216297)
唐澤 達之  高崎経済大学, 経済学部, 助教授 (10295438)
小西 恵美  専修大学, 経済学部, 助教授 (90338583)
山本 千映  関西大学, 経済学部, 助教授 (10388415)
キーワード都市 / 教育 / 社交 / 交通 / 商工業者 / 貧困 / 消費文化
研究概要

研究の初年度にあたるため、本年度は刊行できるようなまとまった成果をあげることはできなかった。しかし研究会や合宿での報告を通じて、本研究を進めるにあたって、取り上げるべき新しい課題があることも相互に了解した。一つは、18世紀の庶民教育の問題である。これは、教育の提供者の面からも受益者の面からも、都市化や消費文化、社会関係、貧困など、18世紀社会を特徴付ける問題と密接に関連している。分担者の一人は、18世紀の庶民教育が「私塾」のようなインフォーマルな場を通じてかなり広く行き渡っており、しかも多様性に富んだものであったことを明らかにした。慈善学校などに見られる庶民教育には中間層が下層を統制する手段として利用した側面があるが、かならずしも一方向的なものではなかったことも指摘された。これらの点をふまえ、本研究では今後、都市社会における「社交圏」をより多面的・輻輳的側面から捉えていく。
本年度に進めることのできた作業にデータベース作成がある。当初は、18世紀のもっとも包括的な商工人名録(全10巻)から、全国の都市の商工業者の名前・職業・住所のみを取り出しデータベース化する予定であったが、これにはその他に、交通手段、宿、発着日時などの交通・通信ネットワーク、官公庁役職など、きわめて多彩で豊富な情報が掲載されている。作業を進めるうち、これらの情報をも組み込んだものにすれば、18世紀イギリス都市社会に関する汎用性の高いデータベースを構築できるとの結論に達した。今年度はほぼ半分のデータ打ち込みを完了した。また並行して、研究分担者がイギリス北部地方都市における19世紀の犯罪告発、南部の港湾都市の徒弟・市民登録に関する記録のデータベース化を進めた。今後、コンピュータの専門家の助言を得ながら、これらの情報すべてを体系的に検索できるようなデータベースの構築に向けてを作業を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 王政復古期以後のロンドンにおける市民的社交圈2007

    • 著者名/発表者名
      中野 忠
    • 雑誌名

      早稲田社会科学総合研究 第7巻、第3号

      ページ: 39-61

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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