研究課題/領域番号 |
18330077
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福嶋 路 東北大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (70292191)
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研究分担者 |
渡部 俊也 東京大学, 国際産学連携センター, 教授 (00334350)
米山 茂美 武蔵大学, 経済学部, 教授 (30258496)
竹田 陽子 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 助教授 (80319011)
妹尾 大 東京工業大学, 社会理工学研究科, 助教授 (90303346)
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キーワード | 技術の可視化 / 技術進化型コミュニティ / 知財 |
研究概要 |
企業で生み出された技術は、その用途があらかじめ確定しているとは限らず、開発の途中で、予想外の技術的進展がみられたり、技術的に一応完成してもどのような用途で利用できるのかに不確実性であったり、技術の応用可能性の開拓の必要性が残されていることが決して少なくない。用途の定まらない技術の可能性を見出すために、技術を開発した担当者は、組織内外の多様な主体の観点から技術をとらえなおすことが必要である。その際に、組織外の人間でもわかるようにいかに技術を可視化したらよいのであろうか。 今年度は業種や企業規模などを分けずに、企業に勤務する研究開発者2820人に対してパイロットスタディを行い、技術の適用分野や利用法の開拓について聞いた。結果、以下のようなことがわかった。 1 技術の応用可能性開拓のために技術を可視化する相手は、既知の社内の人が多いが、応用可能性開拓のニーズが高いほど活動が組織と既知空間の境界を越えて広がっていく。 2 社外の未知の相手に対する可視化の効果は消して低くない。むしろ、共通の専門性をもつ相手がいる場合は、可視化はスムーズに行われると考えられる。 3 応用可能性開拓を目的とする場合、技術そのものの理解と、技術をビジネスとしてとらえる目の両方が必要であり、説明をされる人の中に企画・マーケティングに従事し、ビジネスよりの発想ができる担当者が加わることが可視化を効果的にする。 4 可視化の機会として、ミーティングよりは、展示会での可視化のほうが効果がある。 今年度はこれに加え、以上の結果をサポートすべく、いくつかの事例研究も行われた。
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