研究課題/領域番号 |
18330099
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
宇田川 拓雄 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30142764)
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研究分担者 |
佐藤 寛 広島大学, 国際協力研究科, 客員教授 (50403613)
辰己 佳寿子 山口大学, エクステンションセンター, 助教授 (80379924)
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キーワード | 社会学 / 社会調査 / 開発援助 / 貧困削減 / 人材育成 / 新興援助国 / JICA / KOICA |
研究概要 |
1 海外調査;JICAの貧困削減を目的とする開発援助プロジェクトの現地調査を実施した。 (1)バングラデシュ(2006年8月);今まで1県のみで試行されていたJICAプロジェクトの仕組みが4県に拡大されつつあることが分かった。このプロジェクトは1900年代から京都大学チームによる研究協力の成果を引き継いでおり、現地に関する膨大な情報を持っている。そのことが情報が現在のプロジェクトにどのような影響を与えているかを研究したい。 (2)インドネシア(2006年12月〜2007年1月);JICAが開発した村落開発SISDUKモデルは現地で制度化され根付いていることが確認された。しかしJICAのSISDUKは現地化されかなり変質しているので、今後は両者の比較を行いたい。 (3)フィリピン(2007年3月);セブSEEDプロジェクトは一定の成果を上げており、特に失敗したプロジェクトではないが、現在は外部環境の変化などの事情により現在は調査研究が困難であるので、今後の詳しい研究は見合わせる方向で検討中である。 2 研究成果の発表 (1)2006年7月に研究セミナーを実施し、約60名の参加者を得て研究成果を発表した。 (2)2006年11月に日本開発学会で約100名の参加を得て研究成果の発表を実施した。 (3)2007年3月に2研究成果を冊子体報告論文集として作成し、関係者等へ配布した。 3 研究展開の可能性 JICAの開発援助を理解する方法として現地調査と既存文献分析を実施している。ここに相対的視点を導入することを検討中である。すなわち、他の国際協力機関、とくに新興ドナー国による開発援助の実際を研究することにより、JICAの開発援助プロジェクトを相対的に理解する研究企画を試験的に作成している。
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