研究課題/領域番号 |
18330107
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
野口 道彦 大阪市立大学, 人権問題研究センター, 教授 (00116170)
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研究分担者 |
脇村 孝平 大阪市立大学, 大学院経済学研究科, 教授 (30230931)
佐藤 彰男 大手前大学, 人文科学部, 助教授 (70249514)
三宅 博之 九州市立大学, 法学部, 教授 (60211596)
谷口 弘行 神戸学院大学, 法学部, 教授 (40068234)
坂本 真司 大手前大学, 人文科学部, 非常勤講師 (20425094)
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キーワード | 清掃労働者 / バングラデシュ / カースト / ヒンズー / モスリム / 差別 / エスニック / 社会階層 |
研究概要 |
研究会は、5月21日、6月25日、7月23日、10月1日等随時開催した。なお、外部の研究者を招いた研究会は、7月23日にオスマニア大学アダパ教授を講師に迎え「インドにおけるダリッドと清掃労働者」をテーマとして実施した。9月3日〜11日、野口道彦、山本義彦がチッタゴン市の4地区で指導者層との懇談会を行った。清掃人カーストの子どもたちの多くは、長期欠席児童もしくは不就学児童であり、この問題を地区の人々がどのように受けとめているのかを調査するとともに、日本の被差別部落も同様な問題をもち、それを克服してきた経験を調査補助員山本に話をしてもらい、問題解決の方策を議論した。またフリンジバザール地区、ジャホラダ地区の全世帯生活実態調査の調査票の検討を行い、9月中旬に調査が開始できるよう準備した。 9月8日〜23日、佐野光彦がダカ市内グルシャン・コロニーの移転問題、清掃労働の民営化の現状,そしてコミラ県ブラミンバリア地域の清掃労働者についての調査を行った。 10月1日〜15日、海外共同研究者のチッタゴン大学イフティカル教授を招聘し、9月中旬から実施したフリンジバザール地区、ジャホラダ地区の全世帯生活実態調査の中間報告を受けた。また各研究分担者の調査に関する検討及び情報の共有化を図るとともに3月に予定している調査の実施計画を検討した。 2月7日〜15日、脇村孝平がダッカ市の国立公文書館で1870〜1890年代を中心とする公衆衛生問題に関する政府関係の文書を調査および資料を収集した。2月26日〜3月17日、佐野光彦がダッカ市、ブラモンバリヤ市、ナラヤンゴンジ市等で清掃人地区を訪問調査した。またナラヤンゴンジ市長との面談、ダカ大、ジャハンギルノゴール大等と調査の打合せを行った。3月9日〜19日、佐藤彰男、坂本真司がチッタゴン市で現地調査を実施した。 3月9日〜17日、野口道彦がチッタゴン市でイフティカル教授と9月実施の調査の疑問点を協議し、パネル調査の実施について検討した。またマダルバリSweeper Colonyの小学校等を訪問し、教師、小中学生及び親の聞き取りを行い、パネル調査の対象者選出および対象者の基礎的データの把握に努めた。就学状況が悪いSweeper Colonyの中で比較的協力が得やすいマダルバリSweeper Colonyでの対象児童のリストアップを行うこととした。また、年齢の違いからどのような回答が得られるのか、プリテストとして奨学金を授与した児童・生徒からの聞き取りを4地区で実施し、パネル調査の調査対象者や質問項目を再検討する基礎的情報を得た。
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