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2006 年度 実績報告書

テレビジョン映像アーカイブ分析と戦後60年の記憶に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18330111
研究機関東海大学

研究代表者

水島 久光  東海大学, 文学部, 助教授 (30366075)

研究分担者 石田 英敬  東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (70212892)
吉見 俊哉  東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40201040)
小林 直毅  県立長崎シーボルト大学, 国際情報学部, 教授 (10249675)
原 宏之  明治学院大学, 教養教育センター, 助教授 (30350276)
キーワードテレビジョン / 映像分析 / アーカイブ / 戦後60年 / 記録と記憶 / 記号論 / ドキュメンタリー / メディア論
研究概要

・本研究は、テレビジョンというメディアが、如何にして失われつつある記憶を保存し、また新たなメッセージとして社会に問いかける力を創造しうるかを主題とするものである。・平成17年8月1日から31日までの一ヶ月間に関東圏地上波局及びBSで放送された、第二次大戦に関連する番組を主たる分析コーパスとし、以下の四つの角度から学際的な研究を行っている。
1)言語学・記号論的手法と情報処理技術の接点を見出し,テレビ番組の組織的分析環境について考察する。
2)戦争という記述対象とメディア表象の関係をジャンル論イデオロギー分析の視座から考察する。
3)「原爆」「終戦」等主要トピックについて、国際、媒体間比較を行いドメスティックな「記憶」の生成を検証する。
4)テレビをダイナミックな社会的システムとして捉え、「記録と記憶」の関係から文化伝承の今日的形態を問う。
・平成18年度は、以下の作業を中心に行った。
A)番組分析の為の「インディペンデントアーカイブ」研究
研究者個々人が蓄積した番組群を、分析可能な「アーカイブ」として構築していくための条件抽出と環境策定。(映像インデキシング技術、INA/INA theque、及びNHKアーカイブスのリサーチ・シーン検出理論研究と主題分析の方法検討)
B)「ヒロシマ」(平成17年8月5日TBS、平成17年度芸術祭テレビ部門大賞作品)を中心としたコーパス研究
(1)失われつつある「記憶」と、過去の検証の主題化(2)"ドキュメンタリー"とジャンルの混淆を軸に、「HIROSHIMA」(BBC)、「広島」(TBSドラマ)、「赤い背中」(NHK)、「平和アーカイブス」(NHK)を比較対象とした分析を行った。
C)ドキュメンタリスト、ジャーナリストなど制作者に対するインタビューから、客観性・公正さといった規範と"制作者の意図""物語性"、すなわち「作品」としての価値との関係性について検討(櫻井均(NHK)、川良浩和(NHK)、金平茂紀(TBS)等)
D)記録と記憶の関係を巡る理論研究(スティグレール、メッツ、ドゥルーズ、マラブーなどを中心に)
・平成18年度の活動実績
1)研究分担者を中心とした研究会の開催(7月、3月)、東海大学研究フォーラムでの発表(ポスターセッション、3月)
2)研究成果および構想の発表
日本記号学会第26回大会を「記号としてのテレビ」と題して開催(5月、実行委員長:石田英敬、実行委員;水島久光、登壇;小林直毅、原宏之)
3)A)に関する研究成果(一部)を『知のデジタル・シフト』(石田英敬編、弘文堂)に掲載(12月)、またA)〜D)の研究成果を『新記号学叢書 セミオトポス4「テレビジョン解体」』(日本記号学会編)、『放送メディア研究vol.4』(NHK放送文化研究所編)に掲載予定(いずれにも水島が編集企画者として参加、平成19年4〜5月発行予定)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 桜井均著『テレビは戦争をどう描いてきたか-映像と記憶のアーカイブス-』2006

    • 著者名/発表者名
      水島久光(書評)
    • 雑誌名

      東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究 No.70

      ページ: 185-186

  • [図書] 知のデジタル・シフト-誰が知を支配するのか2006

    • 著者名/発表者名
      石田英敬(編)
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      弘文堂

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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