研究概要 |
本科研プロジェクトにおける研究代表者・藤田の役割は,研究全体の総括・管理と理論枠組みの構築にある。今年度は,北東アジア・東南アジアを横断する放送番組のトランスナショナルな流通市場の形成の中で,インドネシアの女性層に影響力を及ぼしたとされる北東アジア(韓国・台湾など)のメディアコンテンツの内容分析を行なった。 内藤の研究テーマは,民主化が進む「ポスト・スハルト時代のインドネシアのテレビ放送」である。今年度は都市と農村の関係,バリ島におけるテレビの普及について調査した。成果をアジア政経学会などで報告した。 相良の研究テーマは,東南アジア諸国において,政治に関する報道が実際の政治的行為(とくに選挙の運営や投票行動)にどのような影響を与えているのかを中心的関心とする演,昨年度資料を収集した1992年と1998年のフィリピン大統領選挙時の報道を内容分析し,選挙結果および選挙時の不正行為や暴力との関連性を考察した。 吉村の研究テーマは,「マレーシアにおけるメディアとジェンダー」でありマレーシアにおけるジェンダーに関する基礎的資料の収集と分析を中心として研究を進め,8月の調査においてはマレーシアのジェンダーをめぐる問題について現地の研究者およびジェンダーNGOs(市民団体)に対するヒアリング調査などを行った。
|