研究課題/領域番号 |
18330118
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研究機関 | 吉備国際大学 |
研究代表者 |
碓井 たかし 吉備国際大学, 社会学部, 教授 (40079447)
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研究分担者 |
奥村 義雄 吉備国際大学, 社会学部, 教授 (10109100)
つる 理恵子 吉備国際大学, 社会学部, 准教授 (20227474)
星 敦士 甲南大学, 文学部, 准教授 (90411834)
家中 茂 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (50341673)
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キーワード | スローフード / 有機農業 / 地産地消運動 / オールタナティブ運動 / コミュニティ・ビジネス / グリーンツーリズム / ロハス / 資源動員論 |
研究概要 |
各自、現代社会においてオールタナティブ運動として捉えうる諸現象の大枠を掴むことを意識すると共に、各自の役割分担にもとづく調査研究を進めた。 碓井は、有機農業の生産・消費のネットワークについて、岡山・宮崎の比較研究を行った。岡山果樹の事例研究も行った。また、昨年実施したスローフード協会会員調査結果をもとに、スローフード運動における「スロー」の解釈をめぐる記号論的側面についての理論的考察を進めた。 奥村は、宮崎県綾町、福井県小浜市および富山県池多における地産地消、スローフード、まちづくりおよび村落構造に関する調査を行った。 つるは、有機農業運動、農家女性のネットワークや農村起業などの調査を行い、グローバル化への対抗戦略としての取り組みの広がりを確認した。また、韓国農村調査も行い、日本との共通点を捉えた。農業の再生にとどまらず、地域の歴史・文化再発現等による農村全体の創造運動に展開する方向性があることを明らかにした。さらに、大都市園における半農半エックスの思想の広がりの状況についても知見を得た。 星と本郷は、スローフード協会会員を対象として実施したアンケート調査から得られたデータを用いて、運動参加の規定要因を検討した。分析の結果、資金や設備、人間関係といった資金の提供とともに、ローカルなレーベルにおける運動への理解や共感が活動参加を高めることが明らかになった。 家中は、コミュニティ・ビジネスと食の文化祭などの取り組みの調査を行い、生産-流通-消費という流れをめぐり、多様な人々・集団が多様な関わり方を作り出し、それがグローバル化へのオールタナティブ戦略となりえていることを捉えた。
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