生活保護行政において自立支援プログラムが2005年度に導入され、全国すべての自治体で数多くのプログラムが実施されるようになってきている。そこで、本研究では、生活保護制度における自立支援に関する理論的・歴史的・実践的検討を行なうともに、自立支援プログラムの全国動向を分析するとともに自立支援プログラムで成果を挙げている先駆的自治体を対象に調査を行い、それを素材に自立支援の検討を行なう。 昨年度においては、次の事項を行なった。 (1) 研究会を組織し定期的に開催し、研究報告並ぶに意見交換を行なった。また夏季合宿を行ないそこでも研究の成果について議論を深めた。 (2) 自立支援に取り組む先駆的自治体である京都府山城北福祉室(福祉事務所)を対象として、利用者インタビュー調査、支援者インタビュー調査、福祉事務所の組織的取組みに関する資料的検討をそれぞれ実施し、自立支援の取組みの成果を明らかにした。
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