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2008 年度 実績報告書

乳幼児期における社会的認知の発達と障害に関する縦断研究

研究課題

研究課題/領域番号 18330139
研究機関九州大学

研究代表者

大神 英裕  九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 名誉教授 (20020141)

研究分担者 中村 知靖  九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (30251614)
橋彌 和秀  九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 准教授 (20324593)
山下 洋  九州大学, 大学病院, 特任講師 (20253403)
キーワード縦断的コホート調査 / 社会的認知 / 項目反応理論 / 発達軌跡 / 共同注意 / 発達障害 / 多段階支援システム / 乳幼児健診
研究概要

本研究は、生後8ヶ月から就学期までの長期にわたる縦断的コホート調査を実施し、共同注意を軸とした社会的認知の定型発達過程を解明する前方向視研究と、自閉症を中心とした広汎性発達障害(PDD)などの障害が医学的に確定診断された事例について後方視研究を行うことによって、PDDの初期徴候を解明することを目的としている。
併せて、地域の医療,保健,福祉等の関係機関と連携し,発達障害の早期発見並びに発達障害のある幼児及びその保護者に対する相談,指導,助言等の早期支援を行うことによって,早期からの総合的な支援の在り方について実践的な研究を実施し,早期発見後の効果的な地域フォロー体制の構築も重要な目的としている。
本研究では平成12年・13年に生まれた第一次コホート集団が就学を迎えるため研究期間内に5歳時と入学後の7歳の時点で発達検査を作成して縦断調査した。つまり、このコホート集団は生後8カ月から7歳までの長い期間、追跡調査を受けてきたことになる。そこで、項目反応理論により能力値の発達軌跡を分析したところ、その勾配分析から明らかに生後18カ月で定型発達と自閉症が区別されること、及び共同注意・初期言語・運動姿勢の3条件の組み合わせからなる自閉症の初期徴候が確認された。
また、早期発見後のフォロー体制として、発達軸に沿って多段階の発達支援体制を構築した。これは、健診後の母子教室、個別療育、発達支援相談、就学児移行支援キャンプ、就学相談と5歳児健診の合同事業、巡回相談、公開講座などで構成されている。出生から就学までの発達軸に沿って多段階に、かつ、多職種が協働するこの地域アプローチは「糸島プロジェクト」として全国に知られてきた。この地域支援モデルの現状と課題などについては、各種学会発表や国内外の論文・単行本として公表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Human infants' preference for baby faces beyond species : Anexperimental approach to the baby schema hypothesis.2009

    • 著者名/発表者名
      Sanefuji, W. . Ohgami, H & Hashiya, K.
    • 雑誌名

      Animal Cognition accepted

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 共同注意と乳幼児健診-発達障害の早期支援に関するコホート研究-2008

    • 著者名/発表者名
      大神英裕
    • 雑誌名

      日本乳幼児医学・心理学研究 17(1)

      ページ: 69-91

    • 査読あり
  • [図書] 発達障害の早期支援-研究と実践を紡ぐ新しい地域連携-2008

    • 著者名/発表者名
      大神英裕
    • 総ページ数
      209
    • 出版者
      ミネルバ書房

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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