研究概要 |
1.基礎研究 一般児童データを全て収集し終え、現在は幼稚園(5歳)から中学2年生(14歳)までのデータの集計作業中である。結果の一部は2009年度中に図書として刊行し社会に還元する予定である。集計結果は、2008年7月の国際ロールシャッハ学会(ベルギー)のシンポジウムおよびポスター発表で5編、日本子ども学会で1編の発表を行った。母子関係に関する発表では、ポスター賞を受賞し、幼児の反応内容については心理臨床学研究に掲載予定である 2.臨床研究 被虐待児のロールシャッハ反応とCBCLの結果との関連について検討した結果CBCL内向尺度得点とRとの関連、AnとMORは被虐待児の特徴的な変数であることなどが明らかとなり、国際ロールシャッハ学会において発表した。 3.脳画像研究 一般児童を対象として、ロールシャッハ法、TAT, P-Fスタディにおける半球差についてNIRSによる測定を行った。実験の結果、ロールシャッハ、TATが右半球、PF-studyが左半球での活動が盛んであることが分かったが、分散分析(ANOVA)の結果、ロールシャッハとPF-studyの間にのみ有意差が認められた。この結果は、国際ロールシャッハ学会シンポジウムおよびポスターで発表した。また国際誌に投稿中である。
|