• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

学習共同体の生成と個の学び-移動と固有名性に焦点をあてて-

研究課題

研究課題/領域番号 18330166
研究機関京都大学

研究代表者

松下 佳代  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (30222300)

研究分担者 高木 光太郎  東京学芸大学, 国際教育センター, 准教授 (30272488)
庄井 良信  北海道教育大学, 教育学研究科, 准教授 (00206260)
杉原 真晃  山形大学, 高等教育研究企画センター, 講師 (30379028)
キーワード学び / ナラティヴ(物語) / コミュニティ / コンピテンス / リテラシー / トランジション(移動) / フィランド / 大学教育
研究概要

【協働でのフィールドワークとその分析】
2006年2月にフィンランド・オウル大学を訪問し、映像データや関係資料を収集するとともに、カヤーニ大学コンソーシアム議長、オウル大学長、Teaching Development Unitのメンバー、教育科学・教員養成学科の教員・大学院生にインタビューを実施した。また、オウル大学のP.Hakkarainen教授らのグループと研究交流を行った。本年度は、この訪問調査等で得たデータをもとに、複数の観点から分析を行った。
(1)ナラティヴ・ラーニングにおける自己物語の構築-SILMUやフィンランドの小学校で観察された「ナラティヴ・ラーニング」においては、子どもたちが、演劇=遊び的空間で、自分たちのいきいきとした感情に触れつつ、それぞれの固有名をもった「自己物語」(self-narrative)を構築していること、また、「自己物語」とその環境世界との多元的結合を可能にするような学習環境が準備されていることを明らかにした。
(2)学校教育(大学教育を含む)の能力観の転換とその評価-フィンランド調査で収集した文献資料とインタビューデータにもとづき、現在、小学校から大学までの広範囲において世界的にみられる能力観の転換(コンピテンス、リテラシーなどの概念)とそれにもとづくカリキュラム・デザインについて、EUにおけるTuning Projectを中心に、批判的検討を行った。
【協働での理論構築】
ISCAR 2008に向けて、上記のフィールドワークから得られた知見をもとに、"Community, transition, and self-construction"というテーマのシンポジウムをもつための理論構築を進めた。このシンポジウムでは、多様な実践共同体の間の移動を通して生起する学びと自己形成の問題を、単に社会性(成員性)だけでなく固有名性にも焦点をあてながら検討する予定である。このシンポジウムは採択が決定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 学びの共同性と生活指導2008

    • 著者名/発表者名
      庄井良信
    • 雑誌名

      生活指導 第13巻

      ページ: 60-73

  • [雑誌論文] コンピテンス概念の大学カリキュラムへのインパクトとその問題点-Tuning Projectの批判的検討-2007

    • 著者名/発表者名
      松下佳代
    • 雑誌名

      京都大学高等教育研究 第13号

      ページ: 101-119

  • [学会発表] パフォーマンス評価によるリフレクションと学び2007

    • 著者名/発表者名
      平山朋子・松下佳代
    • 学会等名
      日本教育方法学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-09-29
  • [学会発表] 「物語の詩学」を求めて:ヴィゴツキーの情動理論の教育学的展開という視座から2007

    • 著者名/発表者名
      庄井良信
    • 学会等名
      The 1st ISCAR-Japan. Session 6-3B
    • 発表場所
      武蔵工業大学環境情報学部
    • 年月日
      2007-09-06
  • [図書] 『教育方法36 リテラシーと授業改善』(「数学リテラシーと授業改善-PISAリテラシーの変容とその再文脈化-」)2007

    • 著者名/発表者名
      日本教育方法学会編(松下佳代著)
    • 総ページ数
      52-65
    • 出版者
      図書文化

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi