研究課題/領域番号 |
18330193
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松岡 重信 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (50033709)
|
研究分担者 |
大槻 和夫 安田女子大学, 文学部, 教授 (60033544)
中原 忠男 IPU環太平洋大学, 次世代教育学部, 教授 (90034818)
山田 綾 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50174701)
寺尾 慎一 福岡教育大学, 学校教育学部, 教授 (90117044)
阿部 二郎 北海道教育大学, 教育学部(函館校), 准教授 (30322861)
|
キーワード | 教育制度 / 教員養成制度 / 新システム / 国家ポリシー / 各教科構造 / 教員研修 / 学校システム / 専門性 |
研究概要 |
本テーマでは、海外の教員養成や教員選抜・教員研修研究等の総合的な調査を行う事とした。この研究はスタティックな制度や法律関係からだけでは把握できていない側面もあり、特にこれらに注目しようとしたものである。この調査のために、-昨年から各調査担当が時間をかけ下準備をし、本年度現地に出向いて、調査を行ったものである。この調査の成果は、今後幾つかの学会に報告され、投稿される予定である。 また、本年はその調査に先立って、横浜国立大学で開催された日本教科育育学会で「特別研究会」をもった。ここでの話題の中心は、日本式ともいえる「教職大学院」の新しい制度であった。この新しいシステムに対する賛否は多様であったが、教師の学歴の伸長や、社会人(現職教員)の大学での研修や論文を書くこと、あるいは多様な教育実習への関与参画が特に社会人の場合多少の困難も想定されるという見解が多かった。何よりこの日本型のシステムは、従来の区分でいえば「教職系」と「教育実習」の単位を重視している事に特徴がある。けれども中等教育制度のなかで、授業への対応性を重視し、教科型の専門性を高める必要があるという点でも一致があった。 本テーマでは、欧米の先進性の高い国のみに限らず、途上国の実態にも気をつけておく必要がある。それは、如何なる国においても、いきなり現代の教育システムができた訳ではなく、いわば歴史性や民族性・経済性・国家ポリシーとも大きく関係する。こうした国々の現状把握が表面的にならないように気をつけ、VTRやテープレコーダである程度の客観性も担保しながら、現地で感じ取ることを重視した。本年度に調査が行われた国は、フィンランド・台湾・イギリス・アメリカで、これらは過去に各国とコンタクトをもった経験のある研究者が行った。また、ネパールとブータンについては、現在政治状況も厳しいものあるが、若干のコネクションがある研究代表者が行った。これらの成果について各調査担当が個別にも課題研究としても発表を行っていく予定である。
|