研究課題/領域番号 |
18330194
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
上野 行一 高知大学, 教育学部, 教授 (40284426)
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研究分担者 |
岩崎 由紀夫 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40304076)
岡崎 昭夫 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (80134253)
日野 陽子 香川大学, 教育学部, 准教授 (90269928)
奥村 高明 国立教育政策研究所, 教育課程センター, 教育課程調査官 (80413904)
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キーワード | 美術教育 / 対話 / 意味生成 / 鑑賞教育 / mite! / mira! |
研究概要 |
1.対話による美術鑑賞の理念と方法論の検証、2.地域一体の美術鑑賞教育推進システムの構築 3.教師用指導書の作成、4.海外現地調査 1を実証するため、2として地域一体の美術鑑賞教育推進システムを構築することが必要であると考えた。長野県をその具体的な地域として位置づけ、県内の県立・公立・私立の全美術館・博物館等に呼びかけるとともに、県教育委員会、県の美術教育教員組織、小・中学校の教員有志、信州大学の美術教員有志による推進組織を構築した。全体会議を3回開催し、対話による美術鑑賞の理念と方法論を共有するとともに、その普及のために教員研修会を5回開催した。全体会議を経て、信濃美術館を中心に美術鑑賞教育普及のための特別企画展を、20年度に開催することが決定された。特別展はmite!ながの(仮)と称され、信濃美術館のあと豊科近代美術館、梅野記念絵画館、椋鳩十記念館を巡回し、それと連動する形で当該地域の小・中学校において対話による美術鑑賞教育がおこなわれるというシステムである。3として、授業のための具体的な指導書を作成することにした。児童・生徒の実態把握のためプレ授業を6回実施した。現在プロトコル分析中であるが、実践データをもとに指導案をつくり、指導書を作成する予定である。これらの成果は長野モデルとして今後各地における美術鑑賞教育振興のモデルケースとなると思われる。4について18年度に引き続き、3月1日から6日にかけてスペイン国バルセロナ市において現地調査を行った。今回はバルセロナ自治大学の協力を得ることができ、研究は飛躍的に進展した。これまでわが国とスペイン両国間に十分ではなかった今後の美術教育交流の道も開かれ、国際交流による共同研究を検討しているところである。 以上の成果に関しては、8月22日・23日に韓国ソウル市のソウル大学にて開催されたInSEA(国際美術教育学会)において、上野、岩崎、日野が口頭発表をおこなった。
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