研究課題/領域番号 |
18330203
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
片桐 和雄 金沢大学, 教育学部, 教授 (00004119)
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研究分担者 |
吉川 一義 金沢大学, 教育学部, 准教授 (90345645)
武居 渡 金沢大学, 教育学部, 准教授 (70322112)
小林 宏明 金沢大学, 教育学部, 准教授 (50334024)
河合 隆平 金沢大学, 教育学部, 准教授 (40422654)
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キーワード | 個別の教育支援計画 / ICF(国際生活機能分類) / ニーズ分析と支援の目標設定 / ニーズ生成支援 / 知的障害事例 / アスペルガー障害児例 / 学習障害事例 / 超重症事例 |
研究概要 |
本研究の目的は、これまで障害児教育の場で蓄積されてきた障害の評価・診断や指導体系などの成果と実績を十分に踏まえ、障害理解の"世界標準"たるICFの理念とパラダイムを活用した教育支援計画の策定にある。教育支援計画策定と支援・評価の「原型」作成の課題を、昨年度実施の肢体不自由事例に加え、今年度は学習障害事例・アスペルガー障害事例・超重障事例へと拡大して検討を進め、以下の結果と課題を得た。 1.教育支援計画策定過程における最も重要な目標設定では、本人により表現されたニーズを尊重して目標を具体的に設定することの重要性が指摘された。しかし知的障害や超重障事例では、ニーズの表出自体に困難さがあり、目標設定と具体的支援計画の策定が困難であった。しかし・行動文脈の読み取りから目標設定の可能性と有効性が指摘できた。ニーズの生成と目標設定過程の手続きとその要因を引き続き検討する。 2.具体的な目標設定が可能であれば基礎資料からの能力評価が有効となり、取り組むべき内容、支援の視点が定まった。これにより目標志向的アプローチが可能となった。このことは、肢体不自由事例と同様に学習障害事例とアスペルガー障害事例においても共通して認められた。 3.研究体制として学校教育現場の教師と協働した取り組みとするための仕組みを整備した。この一環として、H20年2月8日に第一回の公開シンポジウムを開催し、研究成果の発表と意見交換を行なった。今後は、対象事例の蓄積と障害種の拡大(言語障害・聴覚障害)を進め、公開シンポジウムを定期的に開催しながら教育支援計画策定と支援・評価の手続きと書式化の検討を行なう。
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