研究課題/領域番号 |
18340006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斎藤 裕 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025464)
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研究分担者 |
西山 享 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70183085)
池田 保 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20211716)
平賀 郁 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10260605)
古澤 昌秋 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50294525)
市野 篤史 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40347480)
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キーワード | エルパケット / アーサーパケット / 許容表現 / 表現の制限 / テータ対応 / グロスプラサド予想 / 跡公式 / S群 |
研究概要 |
今年度は、2007年6月11日から15日まで、フランスのルミニー数学研究所において、日仏研究集会「Automorphic Endoscopy」を、J.-P. Labesse氏、Ngo Bao-Chau氏と共催で行った。日本とフランスを中心にして、50名程の参加者を得た。Ngo氏によるfundamental lemma予想の解決、藤原一宏氏のLeopoldt予想の解決を始めとして、多くの若手研究者による優れた結果の発表が行われた。これは、今後のこの分野における日仏の共同研究の出発点となることが期待される。 平賀は、特殊線型群のinner formのエルパケットの決定について、これまでは、temperedなものに限られていたのを、一般のアーサーパケットに拡張することに成功した。これは、BadulescuによるJacquet-Langlands対応に関する優れた結果とこれまでのアイデアを組み合わせることにより成功した。これは我々の、考えるS群が、エルパケットを記述することを示す新たな結果である。 齋藤は、保型形式の制限に関して、これまでとは違ったタイプのもについて研究した。一つは、central isogenyで、もう一つは、非連結な代数群の場合である。これらの制限を明快に記述することに成功した。これには有限アーベル群のガロアコホモロジーに関する一つの定理に基づく。これは、周期とエル関数の特殊値の研究に応用があると思われる。これら一連の表現の制限に関する結果を纏めた。 池田と市野は、スロスープラサド予想の精密化を行い、これらの特殊値に現れる2のべきが、アーサーパラメーターに対するS群の位数と密接に関係することを確かめ、これらを一般的な予想として定式化した。
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