研究課題/領域番号 |
18340006
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斎藤 裕 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20025464)
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研究分担者 |
西山 享 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70183085)
池田 保 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20211716)
平賀 郁 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10260605)
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キーワード | エルパケット / アーサーパケット / 許容表現 / 表現の制限則 / テータ対応 / グロスプラサド予想 / 跡公式 / S群 |
研究概要 |
池田と市野は、直行群上の保型形式の制限に関する、Gross-Prasad予想の精密化を与えたが、これらの結果に現れる定数は、保型表現のエンドスコピーと深い関係のあることが予想されていた。市野は、Wee Teck Ganとの共同研究で、この予想が、0(5)から0(4)への制限に関しては正しいことを示した。これはテータ対応の理論を駆使することよって示された。この結果は、予想が一般に正しいことを強く指示するものと思われる。この研究の進展は、エルパケット、エンドスコピーをより深く理解する上で重要であると思われる 齋藤と平賀は、保型形式の制限について研究し、central isogenyの場合には、対応する保型形式の間の関係を、S群を用いて表すことができた。これには、有限群のガロアコホモロジーについての新たな結果が基礎になっている。また連結でない、代数群上の保型形式を連結成分に制限したときの様子を考察し、類似の結果を得たが、前者の場合ほど、明確な結果を得られなかった。これは、非連結群についての表現に対して、L-parameterの研究が進んでいないためであり、非連結な代数群の表現論の構築の必要性を示している。 平賀と市野は、保型誘導の跡の関係に現れる定数について考察し、intertwining作用素を適当に選ぶことにより、この定数が1で或ることを示した。これにはtransfer factorに関する精密な考察が必要になる。これにより、保型誘導について、より精密な結果が得られると期待される。 西山は、エルミート対称対とコンパクト対称対からなる、シーソー対について、カペリ恒等式を示した。また、今野は、U(2)の局所Gross-Prasad予想を示した。
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