研究課題/領域番号 |
18340025
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木村 芳文 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (70169944)
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研究分担者 |
金井 雅彦 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (70183035)
永尾 太郎 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (10263196)
津川 光太郎 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助教授 (70402451)
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
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キーワード | 成層乱流 / 流体輸送 / 渦融合 / 3次元孤立渦 / 非線形シュレディンガー方程式 / 渦糸 / 乱流統計 |
研究概要 |
本研究の目的は、乱流を含めた流体の運動学における様々な幾何学的な構造やアイディアを総合的に研究し、数値計算の手法についての提言や流体解析の理解に新たな寄与をすることにある。初年度としては具体的に以下の点について研究をおこなった。 [1]3次元渦運動のトポロジーと流体輸送 非常に強く、細い渦糸が3次元空間を自分自身が誘導する速度で形を変えながら運動する場合、この運動に伴って有限体積の流体が輸送されるかについて理論的、数値的に検討を加えた。具体的には楕円渦輪の運動に対し非線形シュレテ"インカ"一方程式の解を有限帯ポテンシャルの理論を用いて代数幾何学的に構成し、ソリトンにおけるAKNS固有値問題の議論とSymによる渦糸方程式との対応関係をつかい渦輪の位置ベクトルを決定する方法論を考察した。 [2]成層乱流の素過程としての渦融合の研究 同種の2つの鉛直渦柱に小さな撹乱を加えたものを初期条件として、3次元のNavier-Stokes方程式をBessinesq近似の下で数値的に解き、渦融合における成層の影響を検討した。10月にエコールポリテクニク/流体力学研究所に2週間滞在し、J.-M.Chomaz博士と理論、実験結果との比較について研究打ち合わせを行った。 [3]成層乱流におけるエネルギー減衰率 上記の数値計算をランダムな初期条件の下で行い、エネルギー減衰率について考察を行った。研究の主要な部分は米国コロラド州ボールダーの国立大気研究所でJ.R.Herring博士と議論を重ねて行った。
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