研究課題/領域番号 |
18340034
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
磯崎 洋 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90111913)
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研究分担者 |
佐々木 建昭 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80087436)
平良 和昭 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90016163)
若林 誠一郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10015894)
筧 知之 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (70231248)
伊藤 健一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (90512509)
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キーワード | 逆問題 / ディリクレ・ノイマン写像 / 散乱行列 / 双曲計量 |
研究概要 |
(1)有界領域の表面の一部分におけるデイリクレ・ノイマン写像から領域内部の包含物の位置を特定する逆問題のアルゴリズムを検証する3次元数値計算の研究を行った。均質な直方体の内部に包含物を想定し、一側面に台をもつ境界データから包含物の位置を計算し結果を3次元的に表示することに成功した。結果は良好であり、これまで行つてきたアルゴリズムの研究が3次元においても有効であることを実証できた。また2次元においても人体の断面を想定した複雑な形状の領域において同様の数値計算を継続して行っている。これは現実問題では電気伝導体の表面の一部での計測値から物体内部の包含物の位置を推定する問題を考えていることになり、工学・医学等への応用が期待される。 (2)非コンパクトな多様体上において散乱作用素からリーマン計量を同定する問題の研究を行った。モデルとなる多様体として、任意のコンパクトな多様体に非有界なendを接続したものを考え、endの上の計量として漸近的ユークリド計量と漸近的双曲計量を与える。このような多様体を2つ考え、それぞれのある-つのendが-致し、かつそのendにおける散乱行行列がすべてのエネルギーに対して一致する場合には2つの多様体は等長であることが証明できた.このモデルは漸近的ユークリッド計量の場合にはWabvguideの例を含をみ、漸近的双曲計量の場合には2次元の双曲多様体の多くの例を含む重要なものである。
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