研究分担者 |
若山 正人 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40201149)
藤原 英徳 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (50108643)
梅田 亨 京都大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00176728)
伊藤 稔 鹿児島大学, 理学部, 准教授 (60381141)
伊師 英之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 准教授 (00326068)
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研究概要 |
本年度は,スファックス大学(チュニジア),クルージュ・ナポカ大学(ルーマニア),ヤウンデ大学(カメルーン),釜慶大学(韓国)に本科学研究費からの旅費支給で赴いて,進行中の研究について,発表を行った.特にヤウンデ大学では集中講義の形式をとって,現地の若手研究者を相手に活発な討論を持て,彼らと議論をしていく上で,必ずしも対称ではない等質管状領域でのBergman射影作用素について,それまでの彼らが続けてきた対称領域での場合の手法と,本研究分担者伊師による一般の等質ジーゲル領域の実現を併用すれば,研究が進展しそうな事がわかった.スファックス大学やクルージュ大学では,現在もっとも力を入れている研究である,非対称等質開凸錐の具体的な行列実現について,得られているところまでの成果を発表した.特に非対称であるが,双対錐に線型同型な既約等質開凸錐を任意の階数(ただし3以上)で構成した.またその等質開凸錐に付随する基本相対不変式も,あからさまに記述した。ミュンヘンのドルフマイスター教授もクルージュ・ナポカの研究集会で研究発表者であり,彼とはプライベートで二人だけで長時間議論する機会を得て,2個のジョルダン代数の線型表現から得られる非対称な等質開凸錐の構成について,極めて興味深いコメントがあり,学術論文の作成に向けての進展があった. その他,来日中であった,ルドゥヴィック・メッス大学教授,カウプ・テュービンゲン大学退職教授,ブラチェフスキー・ヴロツワフ大学准教授を九州大学のセミナーに招き,講演をしてもらい,本研究課題の進展に重要な貢献をする彼らの研究成果について,解説をしてもらった。
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