研究課題
稲生と宍倉は放物型および近放物型不動点に付随するくりこみに関し不変な関数区間を発見した。この結果を無理的中立不動点の近傍の不変集合の構造の決定に応用するために、宍倉は「Dynamical chart」の概念を定義し、高いタイプの無理的中立不動点をもつ写像(2次多項式を含む)に対し、Dynamical chartsが構成できることを示した。これにより、不動点周辺の極大不変集合が互いに素な曲線からなること、ジーゲル円板が存在する場合にその境界がジョルダン閉曲線になることを証明した。上田はインディアナ大学のE. Bedfordおよび宍倉との共同研究で、エノン写像族の放物型不動点の分岐について研究し、1次元でのDouady-Hubbard-Lavaursの定義したLavaurs写像の類似を構成することに成功した。稲生は1変数多項式のくりこみ写像が連続になるための十分条件を得るとともに、不連続になる例を構成した。
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Complex dynamics, A K Peters, Wellesley, MA 単行本
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