研究課題/領域番号 |
18340059
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山脇 幸一 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (90135301)
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研究分担者 |
棚橋 誠治 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (00270398)
原田 正康 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40311716)
前川 展祐 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (40273429)
杉本 茂樹 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (80362408)
菊川 芳夫 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (20252421)
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キーワード | ウォーキングテクニカラー / トップクォーク凝縮模型 / 複合模型 / 拡張されたテクニカラー / ホログラフィックQCD / 隠れた局所対称性 / 強結合ゲージ理論 / 質量の起源 |
研究概要 |
2006年11月に開催したノーベル賞受賞者G.'t Hooftらトップクラスの研究者を結集した国際ワークショップ「質量の起源と強結合ゲージ理論」(SCGT 06)のプロシーディングスをWorld Scientific社から出版した。今後の発展に重要な発表の記録を収録した。 2006年11月に開催した「坂田模型50年記念シンポジウム」のプロシーディングスをProgress of Theoretical Physics、 Supplementとして出版した。クォーク模型の原型として大きな歴史的役割を果たした坂田模型発表50年にちなんだ興味深い発表を収録した。複合模型の教訓を学ぶのにも重要な歴史的証言を収録した。 質量の起源を力学的に解明する模型として、テクニカラー模型を拡張したETC(Extended Technicolor)にウォーキングテクニカラー模型とトップクォーク凝縮模型(トップモード模型)とを組み込む「トップモードETC模型」の構築を試みた。トップクォーク凝縮なしのウォーキングテクニカラーの従来の模型の困難を明らかにし、トップクォーク凝縮を組み込む場合の困難の分析から新しい可能性としてテクニフェルミオンとクォーク・レプトンを別のトップカラー配置するETC模型を提唱した。さらにトップクォーク凝縮の臨界力学のためにトップパイオンの質量が従来の評価より遥かに小さくなることを発見した。(深野・山脇 2007,2008) テクニカラー模型の困難であるSパラメターのウオーキングテクニカラーにおけるBethe-Salpeter方程式による評価を、ETCによる4体フェルミ相互作用をいれて解析した(倉知-Shrock-山脇、2007)。 また、同じ問題をゲージ・重力対応によるホログラフィーの手法で解析する一般的系統的な方法を提案した。また従来の断片的研究結果がテクニフェルミオン凝縮のくりこみ点依存性を正しく扱っていない点に起因することを明らかにした。(羽場・松崎・山脇、2008)。
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