| 研究概要 |
本年度は,前年度に開発された変位雑音・周波数雑音フリー重力波検出器(DFI)となる干渉計ネットワークの光学設計に基づいて,DFIの原理検証実験および実証実験を行った。それぞれの実験構成は
1原理検証実験
(1)3次元の完全DFIを構成する
(2)全ての光学素子の変位雑音を相殺できる
(3)重力波に対してある感度を持つ
(4)信号注入による伝達函数測定
2実証実験
(1)2次元双方向マッハツェンダー干渉計を構成する
(2)自然な変位雑音(主に地面振動)の相殺効果をみる
(3)スペクトル領域での測定
である。現在両方の実験ともに干渉計として動作しさせることに成功し,部分的には変位雑音の相殺効果も確かめられた。原理検証実験については,全ての光学素子について相殺効果が確認できるように調整を進めている。また,実証実験に関しては,干渉計の非対称性,不完全性などに起因するその他雑音源の解析を行い,干渉計の調整をすすめている。最終的には干渉計感度が散射雑音で制限されるところまで改善する。
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