時間反転実験の為の核スピン偏極

2007 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 18340072
• 研究機関: 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
• 研究代表者: 増田 康博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (60150009)
• 研究分担者: 鄭 淳讃 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (00262105) ; 渡邊 裕 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (50353363) ; 石元 茂 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (50141974) ; 武藤 豪 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (90249904) ; 猪野 隆 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 研究機関講師 (10301722)
• キーワード: 対称性 / スピン偏極

研究概要

中性子による時間反転実験を行うためには、中性子を偏極させる必要がある。磁化した純鉄中の磁気ポテンシャルは120neVで、その符号は、純鉄の磁化に対する中性子スピンの方向によって決まる。純鉄のフェルミポテンシャルは、210neVであるので、中性子エネルギーを適当に選べば、磁化方向の中性子スピンは純鉄表面で反射し、逆方向の中性子スピンは純鉄内に入るので、純鉄を透過した中性子スピンは偏極する。純鉄磁化用のマグネットを設計し、2台製作した。そして、中性子反転用の高周波コイルを製作し、これらを合わせて、中性子スピン偏極、スピン反転器、そしてスピン解析として動作するように組み立て、純鉄磁化による中性子スピン偏極の測定装置とした。そして、純鉄にかける外部磁場の関数として、中性子偏極を測定した。