研究課題
基盤研究(B)
東海村に建設中のJ-PARC陽子加速器によって大強度ニュートリノビームを生成し、その3世代混合の詳細を究明する東海・神岡間次世代ニュートリノ振動実験計画(T2K)が承認され、平成20年度の完成を目指しビームラインの建設が進んでいる。本課題で行った研究は、T2K実験において、物質・反物質対称性の破れを探求する将来計画への発展を可能とするようなハドロン吸収体の開発を行うことであった。1MWにもなる発生熱を分散させるため、ハドロン吸収体には密度の小さいグラファイトブロックを用い、その両側面を冷却板で冷却する構造を採用した。鉄配管を内部に鋳込んだ高熱伝導率のアルミ合金製冷却板を利用し、ビーム方向に半切のグラファイト7ブロックをひとつの冷却板に締結してコアモジュールを構成する。コアモジュールを左右2個、高さ方向に7段積み上げ、計14モジュールで、高さ約5m、幅約2.5mを覆う巨大なハドロン吸収体を建設し、調整可能なオフアクシスビーム生成を実現する。グラファイトブロックとアルミ冷却板の接続部には高い熱伝達率が要求される。運転時に予想される温度変化にあっても締結力の変化、すなわち冷却能の変化の起こらない多重皿ばねと埋め込みナットを用いた締結機構を開発し、成果を反映したコアモジュールの詳細設計を完了することができた。本研究の成果を反映したコアモジュールの試作機が成功裏に製造され、更に運転時のコアモジュールの熱変位を許容し、かつ十分な耐震強度を有するハドロン吸収体支持フレームの基本設計を終えることができた。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (7件) 備考 (1件)
Proceedings of PAC07, 22nd Particle Accelerator Conference (KEK-Preprint)
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Proceedings of T2KK07, The 3rd International Workshop on a Far Detector in Korea for the J-PARC Neutrino Beam (KEK-Preprint)
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Proceedings of PAC07, 22nd Particle Accelerator Conference 686
Proceedings of T2KK07, The 3rd International Workshop on a Far Detector in Korea for the J-PARC Neutrino Beam
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http://www-nu.kek.jp/jhfnu/index.html