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2006 年度 実績報告書

フェムト秒時間分解X線回折による相転移ダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 18340083
研究機関東京工業大学

研究代表者

中村 一隆  東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (20302979)

キーワード時間分解X線回折 / フォノン / 相転移 / ダイナミクス / コヒーレント
研究概要

結晶の格子振動の周期よりも十分短いパルスレーザー光を照射することで、コヒーレントフォノンを発生することが出来る。コヒーレントフォノンでは全ての原子が同位相で運動するため、構造相転移を誘起することが期待される。本研究ではCdTe,GeTeといった半導体を試料として用い、コヒーレントフォノン励起のマルチンスティックな構造相転移をおこし、その転移ダイナミクスをフェムト秒時間分解X線回折法およびレーザー分光法を用いて解明することを目的としている。平成18年度はフェムト秒レーザー照射によるCdTeのコヒーレントフォノン励起をフェムト秒時間分解過渡反射率測定により計測した。フォノン振幅強度の励起レーザー強度依存性を測定し、CdTeのLOモードのフォノン振幅が20mWのレーザー励起で飽和を示すことが分かった。また、レーザー励起によりTeの析出が起こり、TeのEモードとAモードのフォノン振動が観測された。Teのフォノン振幅は、実験範囲内のレーザー出力では飽和を示さなかった。CdTeのコヒーレントフォノンをフェムト秒時間領域でのX線回折強度の変調として測定するため、レーザープラズマX線源を用いた時間分解X線回折を行い、レーザー光との同期を音響フォノンによるロッキングカーブの変化を用いて設定した。また、X線回折測定の積算数の増加を行うための装置の自動化を行った。さらに、X線回折測定と過渡反射率測定の同時測定を目指して、新規の過渡反射率測定装置を作成した。遅延時間のコントロールにはスキャンディレイを用いた高速測定とステージ移動の低速測定の2つの方法を組み込んだ。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Micromosaic formation in laser-irradiated Si probed by picosecond time-resolved X-ray diffraction2006

    • 著者名/発表者名
      H.Kishimura, H.Morishita, Y.Okano, Y.Hironaka, K.Kondo, K.G.Nakamura
    • 雑誌名

      Phys. Rev. B 74

      ページ: 224301(5)

  • [雑誌論文] Amplitude saturation of coherent phonon excited by field screening in CdTe2006

    • 著者名/発表者名
      K.Ishioka, M.Kitajima, J.Irisawa, Y.Hironaka, K.G.Nakamura
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics 45

      ページ: 5817-5820

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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